天与の恵 高湯温泉
高湯温泉とは
標高750メートル。
福島県屈指の景勝地で知られる磐梯・吾妻スカイラインの玄関口に位置する高湯温泉は、 かつて信夫高湯と呼ばれ、山形の最上高湯(蔵王温泉)、白布高湯(白布温泉)とともに、 “奥州三高湯”とうたわれた名湯である。
毎分3000リットル以上もの湯量を誇る源泉は、現在9本。
湯は江戸時代から続く全国でも希少な自然流下で引湯され、加温、加水を一切せず、温泉街の各施設の浴槽へとそのまま注がれている。
平成22年6月には東北で初、全国で9番目となる「源泉かけ流し宣言」を行い、開湯以来、400年続く“ありのままの本物の温泉”を、 贅沢なかけ流しで提供することをあらためて誓った。
高湯には昔から口伝されてきた「三日一廻り、三廻り十日」という入浴法がある。
一廻りで体を反応させ、二廻りで解毒して患部を治し、三廻り目で自律神経や免疫などを整え健康体へ導くというものである。
また、代々の宿主たちに遵守されてきた「一切の鳴り物を禁じる」という不文律は、 派手さを戒め、天与の恵みである温泉と豊かな自然環境を“護る”という湯守の心、高湯の原点を今に伝えている。
本調査では、これまで経験測でしかなかった高湯の温泉力について、46名のモニターの協力を得て、医科学的見地から改めて検証し、 利用者へのアンケート調査とともに、高湯温泉の今後の温泉地づくりへの提言を模索したものである。
高湯温泉とは